オペに始まりオペに終わる
思い起こせば今年の元旦、酷い急性胆嚢炎のオペから一年は始まった。結果は三時間近く格闘したあげく、心が折れる形で上級医に代わった。オペが終わり三時過ぎに初詣に行った靖国神社は少し日が傾き薄暗い印象だった。
あれから一年、今年は12月30日が年末年始の当直に当たった。午前中早々に大腸癌イレウス(結果的には腹膜播種による狭窄だった)で緊急オペを行い年内最後の手術と勝手に決めたのが甘かった。日付が変わった頃に内科からイレウスの患者を振られる。
「イレウス管で保存的にみていいかどうか」
そんな卑怯な言い方はないよね、そんなの誰にもわからない。余程あからさまなのでなければ。結果的には夜中に緊急オペ。
結局今年は元旦はオペに始まり、大晦日はオペに終わった。
しかし、今年一年は去年をさらに上回りオペをやらせていただいた密度の濃い一年だった。ラパコレはもちろん、PDも何度もskin to skinでやらせていただいた。外科医をやってる、と少しは人前で言えるかもしれない。そう、自分でいうのもアレだが今が伸び盛り、外科医として。来年は肝切をもう少し浮き足立たぬように勉強したい。
いずれにせよ、全ての皆様に感謝してもしきれない。自分のおかれた幸運で幸福な境遇に。